水野雄介の経歴は教師から起業家!次世代IT教育家に迫る

  • 2023年5月16日
  • 2023年5月16日
  • 社長

水野雄介さんはライフイズテック株式会社の代表取締役CEOを務める人物です。教育業界にITが参入してくると前々から見込んで、プログラミングキャンプやスクールの企画を行っています。

水野雄介さんは、2010年に会社を設立し、翌年から中高生のためのプログラミングキャンプなどの企画を行いました。現在までで延べ52,000人の中高生が参加していて、国内ナンバー1のITキャンププログラムとなっています。2022年から高校でもプログラミングが必修化され、ますますITやプログラミングに注目が集まっています。

今回はそんなITキャンプの企画を行っている水野雄介さんについてご紹介いたします。

水野雄介のプロフィール

水野雄介さんのプロフィールと略歴を紹介します。

プロフィール

  • 名前:水野雄介(みずのゆうすけ)
  • 出生年:1982年
  • 出身:北海道
  • 学歴:慶應義塾大学理工学部物理情報工学科卒、同大学院修了
  • 職業:ライフイズテック株式会社 代表取締役CEO

略歴

  • 2005年:大学院在学中に、開成高等学校の物理非常勤講師を2年間務める
  • 2007年:慶應義塾大学理工学部物理情報工学科 大学院修了
  • 株式会社ワイキューブに入社
  • 2010年:ライフイズテック株式会社を設立
  • 2011年:中高生のためのIT・プログラミングキャンプやスクールの開始
  • 2014年:“Google RISE Awards ” に東アジアで初の授賞
  • 『ヒーローのように働く7つの法則(角川書店)』を初出版
  • 2015年:ReseMom EDITORS’CHOICEプログラミング教育賞受賞
  • 2016年:ロンドンで開催された「Ed Tech×Europe 2016」のグロース部門で優勝
  • 2018年:ディズニーとコラボしオンラインプログラミング教材である「テクノロジア魔法学校」をリリース
  • 2019年:マイナビなどと一緒にアプリ甲子園実行委員会を務める
  • 2022年:オンラインでのプログラミング授業「Life if Tech!School X」の開始
         今年度のアプリ甲子園のマネージメントを行う

水野雄介の経歴

パソコンでシステムを構築する男性

ここからは水野雄介さんの詳しい経歴を見ていきましょう。

大学院生から新卒で入社した会社を辞めるまで

水野雄介さんの将来の夢は教師でした。大学院に在学している2年間、開成高校の物理の非常勤講師として働きます。週2、3回ほど教壇に立っていました。高校生と接するのはすごく楽しくやりがいがあったため、教師を一生の仕事にしていこうと思います。しかし、自分には授業のことは教えられるけど、社会のことや仕事のことは教えられないと気がつきます。生徒たちが社会に出ていずれ働くことを考えたら、自分も仕事をした方がいいと感じ、企業に就職することにします。

会社は3年間で辞めて教師に戻ると決めて、就職活動を開始します。3年間という短い期間で最大限の経験ができるように、さまざまな職種の方と関わることができ、なおかつリーダークラスになれそうな中小企業の会社を選びます。そして、水野雄介さんは人材コンサルタントの会社に入社します。予定通りこの会社は3年で辞めますが、その後は教師には戻りませんでした。

Life is Tech!を立ち上げる

水野雄介さんは3年会社で働いたら、教師に戻るつもりだったのに、どうして戻らなかったのでしょうか。きっかけはNHKドラマの「龍馬伝」でした。龍馬伝を見て、一人の教師としていい教育を提供するのも社会の役に立つことだが、起業して自身が納得できる教育サービスを作る方が、日本の教育業界を今よりも早く、もっと広く、良くできるのではないかと考えます。

また、人材コンサルタントの会社では中小企業の社長を相手にしていて、自身が社長になることへのイメージも沸いていたため、教師になるのではなく起業の道を選びました。

水野雄介さんは、大学の同期と前職の後輩を誘って3人で起業します。最初に考えたコンセプトは「中高生向けのキッザニア」です。「キッザニア」は当時も子どもが職業体験できる施設として、さまざまなメディアから注目を集めていました。ITが好きな子がよく水野雄介さんの作ったものを見てほしいと話しかけてきたことから、IT好きで、ITに興味がある中高生の可能性をさらに伸ばせるようなサービスを作ろうと考えます。

現在では延べ52,000人が参加する国内ナンバー1ITキャンプに!

水野雄介さんは、会社を設立してすぐキャンププログラムを始めたかというとそうではありません。日本は保守的なため、無名の起業が新しいサービスを始めても、誰も興味を示してくれないのではと考えます。

水野雄介さんはコンセプトのキッザニアが上手くいった理由の1つとして、メキシコで成功してから日本で事業をスタートしたからだと考えました。また、シリコンバレーを見本にしなければならないと考え調べたところシリコンバレーの中心にあるスタンフォード大学で中高生向けのIT教育キャンプがあることがわかり、経営陣全員で現地まで見学に行くことにします。

IT教育キャンプでは大学のキャンパスで中高生たちがスマートフォンのアプリを作っていてとても驚いたそうです。そして自分たちもこういう事業を目指そうと決めます。

帰国後、水野雄介さん自身もITキャンプを行おうと考えましたが、会社設立メンバーは誰もITのスキルを持っていませんでした。そこで、社会人向けにITを教えている人に会いに行き、中高生にITを教えたいので、教材を貸して欲しいとお願いしたり、スマホアプリを作ったことで有名な高校生たちにSNSで親善大使になって欲しいと声をかけたりしました。

水野雄介さん自身もITに詳しい人にお願いし、スキルや知識を身につけるようになります。そして、すぐITキャンプを始めるのではなく週3回、高校に戻り物理を教えます。物理の授業で仲良くなった生徒に開発中のワークショップがあると伝え、一緒に作業をしてもらったこともあるそうです。このように、自分たちが考えていることが中高生に合っているのか、中高生にとって楽しいものなのかを確認していきました。

水野雄介さんは高校生に協力してもらいながら、ワークショップを何度も試し、起業から1年後にサービスをプレリリースします。最初はキャンプの参加者は3人でしたが、その後、初めて実施した夏の本格的なキャンプでは10倍以上の40人が集まりましたが。しかし、売り上げは150万円程度で、運営経費を差し引いて残った利益は30万円ほどでした。

好調とは言えない滑り出しでしたが、参加者はどんどん伸び続け、今では延べ52,000人もの人がこのキャンプに参加し、国内ナンバー1のITキャンプになりました。現在ではオンラインでの学習プログラムなども行っているため、今後ますます多くの中高生が参加することになるでしょう。

海外展開もスタートさせているので、水野雄介さんが考えたワークショップやソフトなどがさまざま国で使われる日もそう遠くないかもしれません。

水野雄介の実績・受賞歴

オフィス

水野雄介さんは、2014年の“Google RISE Awards ” において東アジアで初授賞を果たします。Google RISE AwardsはGoogleが世界のICT教育組織に与えている賞です。世界でコンピューターサイエンスやICT教育の普及に力を入れていて、それに貢献している組織に賞を与えています。2014年は世界中の国の19カ国42組織が受賞していますが、東アジアの受賞は今回、ライフイズテックの受賞が史上初めてとなっています。

ReseMom EDITORS’CHOICEは株式会社イードが運営する教育情報サイト「リセマム」で子どものよりよい未来のためになるような素晴らしいサービスや取り組み、製品をリセマム編集部が選出するものです。2015年にスタートし、2022年に8回目を迎えますが、記念すべき初回にプログラミング教育賞を受賞しました。

水野雄介さんは、オンライン学習サービス「MOZER」でEd Tech×Europe 2016のグローバル・オールスターズ・アワードに出場し、見事優勝しました。Ed Tech×Europe 2016のグローバル・オールスターズ・アワードは、EdTechXEurope 2016のメインイベントの1つで、起業して間もない、まだ有名ではない起業が自社のサービスや技術を観客の前で披露し、審査員によって公開審査されるアワードです。

2016年度には世界から200社もの応募がありました。審査員には教育ベンチャービジネスの投資家やテクノロジー専門家である方もいて、クリエイティビティ・成長性・収益構造などの観点から見て審査します。事前審査によってグロース部門のファイナリストが20社に選ばれ、その20社が観客の前で技術を披露しましたが、水野雄介さんは最優秀賞である優勝を受賞することができたのです。

水野雄介さんがこのとき披露した「MOZER」は、地域格差、経済格差によるプログラミング教育の格差をなくそうという目的のもと開発されました。子どもの学ぶ意欲や関心が継続するような工夫がしてある新しいオンライン学習サービスで、誰でも、いつでも、どこでも、プログラミングを学ぶことができるように言語は日本語だけでなく、英語にも対応しています。

このように、ただキャンププログラムを開催しているだけではなく、その取り組みが多方面から評価されています。

水野雄介の推定年収

転職情報サイトに書かれているライフイズテック株式会社の社員の年収は、500万円から1,000万円です。役職や資格などでかなりの幅があるそうです。転職ドラフト会議のサイトでは、平均提示年収が680万だと明かされています。社員の年収平均は600万~700万くらいのようです。残念ながら売上高は非公開でしたが、水野雄介さんの年収は2,000~3,000万円ほどあるのではと推測されています。

水野雄介の彼女は?結婚している?

水野雄介さんは結婚しているのでしょうか。以前、インタビューでは39歳までに結婚したいと明かしていましたが、どうやら結婚はしていなく、彼女もいないようです。仕事が忙しいからかもしれませんね。ただ、結婚願望はあるみたいなので、そのうちいい報告が聞けるのではないでしょうか。

水野雄介の評判

水野雄介さんの評判がわかるものは多数あります。今回は会社の社員の評判と以前に販売した本の口コミをいくつかご紹介します。

ライフイズテック株式会社の評判

従業員数は36名と人数が少ないためアットホームな職場で、役員たちとの距離も近く、先輩たちにも気軽に相談できる環境なのだそうです。少し変わっている会社で、出社時間や退社時間は明確に決まっていません。いつ出社しても、いつ退社してもいいそうです。また、お昼の時間も決まっていないので、自身の好きなタイミングで昼食をとってもいいですし、仕事しながらデスクで食べるのもOKで、とても自由な会社なようです。時期によっては残業があり、業務が多い時期では終電で帰ることもあるそうですが、自由な社風で人数が少ないため役員と距離が近いことが評価されているようです。

書籍の評判

日々の生活費を得るためだけに仕事をしていたので、ハッとさせられた

趣味がラインやスマホゲームだと答える中高生に読んでほしい本

今に満足し、一歩踏み出すことを忘れた大人たちにもおすすめ

単なる成功物語が書かれているのではなく、瑞々しい教育論が書かれた1冊

若者たちの可能性を感じる

「もしドラ」にシリコンバレー的な起業家精神を足したような1冊

ライフイズテックがIT界のイチローを生み出すのが楽しみ

わかりやすい、読みやすいなどの感想が多数、見受けられました。中高生相手に教えている水野雄介さんが書いた本なので、中高生でも読みやすくしているのかもしれません。たくさんの中高生がITキャンプに参加していることから、未来に期待できるような内容になっていて、わくわくするという感想も多かったです。延べ52,000人もの子どもが参加しているので、この中からまた新たなアプリや画期的なシステムなどを生み出す人がいるのではないでしょうか。

まとめ

水野雄介さんをご紹介しました。IT界のイチローを生み出すべく、これからもITキャンプやさらなる新しいサービスを考えているはずです。水野雄介さんや、ITキャンプに参加している子どもたちに期待です。