堀江裕介とは?クラシル(dely)社長の経歴/年収/レシピアプリ誕生秘話!

  • 2022年5月9日
  • 2023年1月26日
  • 社長

堀江裕介さんは、国内最大の料理レシピメディア「クラシル」を運営する株式会社dely(デリー)の創業者です。2016年にリリースされたクラシルですが、2020年に利用者数、アプリダウンロード数、SNS総フォロワー数、レシピ動画数において国内No.1を獲得しました。ちなみにレシピ動画数においては世界最多となっています。

本記事では、堀江裕介社長の経歴や年収をご紹介します。2016年に「クラシル」をリリースしてから2年、2018年にヤフーの子会社となりましたが、当時の時価総額は300億円です。現在はさらに成長していますから、上場すれば巨額の資金が舞い込んで来ることでしょう。そんな堀江裕介さんは2022年4月1日時点でまだ29歳です。記事内では、堀江さんがいかにして時価総額300億円の企業を2年足らずで作り上げたのか、その経緯なども深掘りしていきます。

堀江裕介とは

堀江裕介さんは、アプリダウンロード数3,000万、レシピ数42,000の料理レシピサービス「クラシル」を運営している株式会社delyの創業者です。
クラシルは管理栄養士や資格保持者などがレシピを考案しており、クオリティを担保しつつ1日50本という大量投稿を実践することで料理のアイデアを提供しています。ユーザーがその日の料理をイチから考える手間を省きつつ、料理を気軽に楽しんでもらうための工夫がされています。

プロフィール

  • 氏名:堀江裕介(ほりえ ゆうすけ)
  • 生年月日:1992年(平成4)6月3日(29歳)
  • 出身:神奈川県
  • 学歴:慶應義塾大学環境情報学部 卒業
  • SNS:Twitter:9.1万人

※2022年4月1日時点

略歴

  • 2014年:慶應義塾大学在学中にdely株式会社を設立
  • 2015年:女性向けキュレーションメディア「kurashiru」リリース
  • 2016年:レシピ動画サービス「クラシル」リリース
  • 2017年:Forbesアジアを代表する30才未満の30人に選出
  • 2018年:ヤフー傘下に入る
  • 2019年:女性向けメディア「トリル」買収
  • 2020年:料理レシピで全部門国内No.1

クラシルはリリース直後から瞬く間にユーザー数とレシピ数を増やしていき、翌年には掲載レシピ数が世界一を達成しています。さらにその翌年の2018年にはヤフーの子会社となり、会社の時価総額も300億円にまでになっています。

それからさらに4年経ち、当然ユーザー数もレシピ数もアプリダウンロード数も伸びていますから、「20代で1,000億円」という堀江さんの夢が叶う日も近いかもしれません。

堀江裕介の年収

堀江裕介さんの年収ですが、2019年のナカイの窓に出演の際に手取り月収5、60万円と公表していますから、年収にすると750〜900万円になります。ただし、2021年度の決算では会社の最終利益が19億円を超えており、ヤフーに買収されて以降初めて黒字化に成功しています。そのこともあり、2022年の年収は2,000万円くらいに増えるかもしれません。

また、ヤフーへの買収で時価総額が300億円に到達した堀江さんの経営するdelyですが、堀江さん自身は会社の株を20%ほど保有し続けており、現在の資産価値は60億円ほどになっています。仮に東証に時価総額1,000億円で上場し1%の配当を受けるとしたら、資産200億円で年収は2億円に跳ね上がります。夢がありますよね。クラシルはまだまだ成長を続けそうです。

堀江裕介の経歴

スマホアプリの開発

堀江裕介さんは神奈川県で出身で、群馬県立前橋高等学校を卒業し慶應義塾大学環境情報学部に進学しました。ここからは、大学時代からの経歴と、成功までの道のりを紹介します。

孫正義に憧れ起業を目指す

堀江さんの起業のきっかけは、ソフトバンクグループの孫正義さんが東日本大震災の翌月に100億円の寄付をおこなったことです。全国民が不安に悩まされていたはずの時期に、1人で大きなインパクトを与えた行動力に衝撃を受けたそうです。

当時国立大学の入試を控えていた堀江さんですが、1年の浪人期間を経て、起業家を多く輩出している慶應大学環境情報学部(SFC)に進路を変更しました。ただ、入学後は確かに起業家志望の学生が多くいたものの、熱量のある学生はおらず、インターンなどの学外活動に力を入れるようになったのだそうです。

そこでベンチャーキャピタルや起業家の知り合いを作ることができ、自身の起業プランなどを相談していました。先輩投資家や先輩起業家のアドバイスもあり、堀江さんはフードデリバリー事業で学生起業を果たします。

最初の事業は5000万円調達するも失速

堀江さんが最初に起こした事業はフードデリバリーでした。ECなどネット通販が拡大している中で、物流の人手不足を予想し、ネットで物流をサポートするビジネスを考案したのです。大手企業が参入する市場に大学生が入ってきたことが話題になり、5,000万円の資金調達にも成功しますが、収益を安定させるまでには至りませんでした。サービスのリリースから半年で事業を閉めることになります。

社員も辞めて資金がない中、2015年に始めたのが女性向けメディア「kurashiru」です。当時は料理だけでなくライフスタイルや美容、ペットなど幅広いジャンルでの運営をしていました。サービスを開始した翌年には黒字化していましたが、それ以上の成長の兆しが見えず、またも苦境に立たされます。そこで目をつけたのが料理のジャンルでした。

料理×動画で勝機を見出す

1,000億円を目指せるジャンルで事業をしたいと考えた堀江さんは、すでに1,000億円を達成している企業リストを作り、どこの分野に次の流れが来るかの分析を始めます。そこで見つけたのが「料理」でした。

ただ、当時は時価総額3,500億円のクックパッド一強時代です。楽天などの大手でさえシェアを獲得することができていませんでした。ただ、動画制作に本腰を入れていなかったところに目をつけ、そこに勝機を見出したのです。

時代はインターネットの4Gが普及し始めたばかりでした。料理と動画を掛け合わせた動画はちらほらあったものの、多くて1日数本上がる程度でした。そこに資金を集めて大量にコンテンツを流し込もうとしたのです。

自らも撮影し大量の動画を投稿

イメージはできたものの社内には動画制作する人がおらず、始めは堀江さん自ら撮影に臨んだそうです。自分で調理器具を買ってきて1分ほどの動画を作ると、意外と社内での評判が良く、これで行こうとなったのだそうです。

そこからはまさにスピード勝負でした。5億円の資金調達を成功させた堀江さんは、30人の料理人を採用しレシピを考案、同時に動画編集チームも編成し、1日50本という大量のコンテンツ投稿を開始します。1年半で専用アプリは1,000万ダウンロード投稿レシピ数は10,000超え動画再生回数1億回超えSNSフォロワー数230万人超えと、スピード成長を果たし一気に業界のトップに躍り出ます。さらに投稿レシピ数では世界一も獲得し、世界に挑戦できる規模のサービスとなりました。

リリースから2年で巨大企業へ

資金調達も2016年に5億円を調達して業績を伸ばし、2017年には30億円、2018年には33億円を調達しています。2018年7月にはヤフーがさらに93億円を出資し、dely株式会社はヤフーの子会社になりました。2016年にリリースしたサービスは、たったの2年で累計調達資金150億円、時価総額300億円の巨大企業に変貌を遂げたのです。

ヤフーの傘下に入った堀江裕介さんですが、自身の株は保有し続けており、そのまま上場準備を進めていくようです。ちなみに会社の実績でいうと、2017年は売上2億9千万・損失30億円でしたが、2021年の決算では最終利益19億円の黒字化に成功しています。成長フェーズから収益フェーズに移行したことが伺えますね。

dely株式会社の事業内容

レシピアプリ

堀江裕介さんが経営しているdely株式会社の事業をご紹介します。

クラシル

クラシルは、料理レシピで国内No.1のサービスです。管理栄養士や資格を持った主婦などがレシピを考案するためクオリティが高く、かつ切り方など料理のコツを分かりやすく動画で伝えてくれるため、料理が苦手な人でも美味しく作れるということで人気に火がつきました。サービスのリリースから1年半で1000万ダウンロードというスピード成長を遂げ、ダウンロード数、利用者数など各部門で国内No.1を獲得しています。

クラシルの実績

  • 2016年リリース
  • 2021年時点で3000万ダウンロード
  • SNSフォロワー1,000万人
  • 月間利用者数8,000万人
  • 42,000レシピ(世界最多)
  • 有料会員数230万人
  • 月間再生数 1億7,000万回

TRILL

トリルは、女性向け国内No.1メディアです。ファッション、美容、恋愛など女性のライフスタイルに関するあらゆるジャンルの記事が1日1,000本配信されています。累計アプリダウンロードは820万、月間利用者数4500万人を超えています。

クラシルデリバリー

クラシルデリバリーは、食品から日用品まで最短30分でお近くのスーパーからデリバリーしてくれるサービスです。webやアプリから注文すると、配達員が指定されたスーパーなどで商品をピックアップ、直接自宅まで届けてくれます。2021年からサービスを開始し、現在は都内3区(港区、渋谷区、中央区)にて運用中ですが、順次エリアを拡大する予定だそうです。

クラシルチラシ

クラシルの料理レシピ献立に合わせてお店のお買い得商品を告知できるサービスです。作成した電子チラシは月間8,000万人が利用する料理レシピサービス「クラシル」で広告表示させるため、その宣伝効果は絶大です。2020年3月にサービスリリースされると半年で20,000近い店舗との契約を達成しました。

dely株式会社のビジョン

クラシルで国内No.1を獲得したdely株式会社は、海外への展開を見据えています。2020年によりスケールの大きい事業を目指すために、企業理念を再構築。外国籍人材の登用やグローバル化を意識した人事制度を取り入れるなど、準備に余念がありません。

企業理念について、○年後に上場、国内事業の横展開といった計画は非常に短期的でワクワクしなくなってきたと語る堀江さん。目標数値は企業として追いつつも、もっとスケールの大きい目標、長期的な時間をかけて達成したい目標を検討するようになったそうです。

そして、4つの新しい企業ビジョンを掲げました。

【delyが掲げる4つのバリュー】

  1. Good to Great・・・世界基準で「もっと良くしたい」を追求する。
  2. Heart to Heart・・・弱さを見せる自己開示、改善のための指摘を許容する、コミュニケーションを取る。
  3. Deliver Passion & Happiness・・・人に影響をもたらすほどに熱量を持って働く。
  4. Trade On・・・何かを犠牲に得るのではなく、ステークホルダー全員のハッピーを目指す。

それぞれに重要度の優劣はありませんが、「世界、ユーザー、クライアント、個人」の順番に物事を考えることを約束事にしているそうです。個人が最後に来る理由としては、決して軽く見ている訳ではなく、全体の利益を優先することで、最終的に自分に返ってくることを意味しています。スケールの大きさを常に掲げてきた堀江裕介さんならではの言葉のように聞こえますよね。

まとめ

最短・最速で国内トップを獲得した料理レシピサービス「クラシル」の創業者である堀江裕介さんをご紹介しました。1度は事業停止したデリバリー事業や女性向けキュレーションサイトも、クラシルの成功ノウハウを元に再挑戦しています。デリバリーについては「クラシルデリバリー」で再稼働、キュレーションサイトについては「トリル」を買収しNo.1の女性向けメディアに成長させています。

続いて目指すのは海外展開です。2022年で30歳を迎える堀江さんは、次にどんな世界を見せてくれるのか。今後の活躍が益々楽しみな事業化ですね。