佐々木大輔は会計ソフトfreeeの創業者!経歴が超優秀!推定年収は?

  • 2022年5月6日
  • 2023年1月24日
  • 社長

佐々木大輔とはどんな人物なのか、気になりますよね。佐々木大輔さんは、クラウド会計ソフト事業を展開している「freee」の創業者です。クラウド会計ソフトのfreeeは、導入シェアNo.1を獲得しており業界を牽引する存在となっています。30年以上手入力などの作業方法が変わらない会計に、ネットを利用した自動化で初めてテコ入れをおこない、業界に変革をもたらしたソフトでもあります。

本記事では、そんな業界に風穴を開ける会社を創業した佐々木大輔さんの経歴をご紹介します。大学卒業後は1、2年ごとに会社を転々としていますが、その仕事内容は会社の根幹を成すようなものばかりです。記事内では、エリートコースを捨ててまで起業に踏み込んだ理由なども深掘りしていきます。

佐々木大輔とは

佐々木大輔さんは、開発したクラウド会計ソフトは100万事業所以上に導入され、業界でのシェア率32%でトップの座を獲得している企業「freee株式会社」の創業者です。2015年から2017年までフォーブス・ジャパンが選ぶ日本を動かす起業家ランキングに3年連続選出された、注目の起業家でもあります。2018年は外れたものの、2019年には再度選出されており、継続して日本のトップ起業家として活躍されています。

これまでに調達した資金額は161億円にのぼり、メルカリに次ぐ歴代2位の調達額となっています。

プロフィール

  • 氏名:佐々木大輔(ささき だいすけ)
  • 生年月日:1980年(昭和55)9月18日(41歳)
  • 出身:東京台東区
  • 学歴:一橋大学商学部 卒業
  • SNS:Twitter0.3万人

※2022年4月1日時点

略歴

  • 開成中学・高等学校 卒業
  • 一橋大学商学部 卒業
  • 2004年:博報堂入社
  • 2006年:CLSA入社
  • 2007年:ALBERT入社
  • 2008年:Google入社
  • 2012年:freee株式会社設立
  • 2017年 3年連続フォーブス・ジャパン起業家ランキングTOP10入賞
  • 2019年 マザーズ上場
  • 2020年 一橋大学経営協議会委員、新経済連盟幹事

2019年12月にfreee株式会社はマザーズ上場を果たします。公開直後から買い注文が殺到し、時価総額は1,200億円を超えユニコーン企業となりました。日本の99%を占める中小企業の生産性向上に革命をもたらすサービスを展開する企業として期待されています。2022年には電子帳簿保存法が改正され、電子取引の紙での保存が禁止されました。多くの企業が法改正への対応が不十分であるため、より一層freeeのサービスの需要は高まっていくことでしょう。

佐々木大輔の年収

時価総額1200億円を超える企業の創業者である佐々木大輔さんの年収は、1,600万円です。有価証券報告書によると、2021年度の取締役4名の合計報酬は6,420万円とのことで、4等分すると約1,600万円になるからです。ちなみに、2020年度では1人あたり約3,000万円になっているので、半減したことになります。

年収1,600万円は大手企業の部長クラスの年収ですから、ベンチャー企業の会社役員やGoogleのエリア統括をされていた佐々木さんにとって、サラリーマン時代の収入とそう変わらない年収なのでは、と思いますよね。

佐々木さんの年収が会社の規模に比べて高くない理由としては、株主配当がないことが考えられます。会社も2019年に上場したばかりで、まだまだ発展途中です。会社のHPにも記載がありますが、当分の間は株主配当で還元する予定はなく、内部留保を充実させより一層の事業拡大を目指しているのだそうです。

ただ、仮に持株に対して1%の配当を還元すると、佐々木さんが受け取る年間報酬は約4億1,800万円に跳ね上がります。佐々木さんの持株11,110,717株に対して株価3,770円をかけると資産額が418億円と算出され、その1%を配当として受け取る計算です。ものすごい額ですね。企業が成長し株価も上がれば、実際に株主配当を実施する頃にはもっと大きな収入を得ることになりそうです。

佐々木大輔の経歴

佐々木大輔の会社員時代

ここからは、佐々木大輔さんがfreeeを設立するまでの詳しい経歴について紹介します。

開成高校で学生バッグを販売

佐々木さんは、国内屈指の名門校である開成中学・高校に進学します。ガリ勉しかいない学校と思って入学したものの、勉強以外でもスポーツ、音楽、ゲームとあらゆる分野の強者がいて、自分の勝てる分野を模索する日々に悩んでいたそうです。

そこで生まれたアイデアが学生カバンの作成でした。当時の開成高校には指定バッグがなく、統一感のないダサいイメージをみんな我慢していたそうです。そこで佐々木さんは学校ロゴのバッグを自分で勝手に作成して販売したところ数百以上も売れ、現在も使用されています。自分の強みを見つけて自信をつけただけでなく、学生のうちからビジネスの経験も身につけることができたようですね。

大学のインターンでメディアも取り上げるツールを作成

高校卒業後は一橋大学に入学する佐々木さん。freee創業の土台となるデータサイエンスとプログラミングに出会います。大学のゼミでデータ分析について学んでいた佐々木さんですが、よりリアルなデータ分析を学ぶために、インタースコープ(現:マクロミル)のインターンに参加します。

ですが、当時のインタースコープから与えられた仕事はデータの入力作業のみでした。1日中同じ作業が続き、飽きっぽい佐々木さんはミスも多く、よく叱られていたそうです。ですが、延々と続く作業から抜け出すために佐々木さんはその後3ヶ月間、会社で寝泊まりするほど夢中になって業務改善ツールの作成に取り組みます。完成したツールは、それまで1日かかっていた作業を1時間で終えることに成功しました。インターン時代に作成したこのツールは、大手新聞社に掲載されたり、特許を取得し今でも利用されているそうです。

博報堂に就職

インターンで大きな功績を残した佐々木さんは、大手広告代理店の博報堂に入社します。仕事内容はインターンと同様でしたが、スケールが大きく大手しかできない規模感のプロジェクトに携わっていたそうです。ですが、「新人だから」ということであまり期待を持たれていないことに常に違和感を覚えていたそうです。

インターン時のように無理難題をふっかけられてガムシャラに働くといったことがなく、刺激的な体験は得られなかったようです。

CLSAへ転職

博報堂時代に「広告を出したらいくら儲かる?」と何度も聞かれてきた佐々木さんは、投資的観点から答えられるようにならなくてはと思い、香港の投資会社CLSAへ転職します。投資アナリストとして活躍するも、会社が成長する反面面白さは半減してしまいました。

ALBERTへ転職

インターン時代にお世話になったインタースコープ社長の山川氏の新会社ALBERTに転職します。「教えて!家電」というレコメンド機能を備えたEコマースサイトの開発に従事しながら、投資会社で培った経験を活かしてベンチャーキャピタルからの資金調達を担当します。

Googleに入社

2008年、Googleの日本市場拡大に向けての調査チームの立ち上げに参加します。中小企業向けサービスの拡販を担当していた佐々木さんですが、FAXが並ぶ中小企業のオフィスに大きなショックを受けたそうです。中小企業のIT化の遅れに直面したことが、freee創業の大きなキッカケとなりました。

freeeを創業!順調に成長中

クラウドサービスをリリースする男性

2012年、自宅マンションの一室にてfreeeを創業します。佐々木さんがはじめに手をつけたのが、中小企業の「経理」に関する課題解決です。当時の会計ソフトは30年以上変化がなく、同じ数値を資料ごとにそれぞれ手入力するようなアナログな手続きをしていました。そこにネットを導入して手続きを省略することで、業界内に変革をもたらせると確信したそうです。

佐々木さん含めた3人と数人の大学生インターンで開発を始めます。9ヶ月間はひたすらプログラミングに時間を費やしていたそうですが、開発のために聞き取り調査をしても誰からも「使いたい」という声を聞くことができず、不安の中開発を続けていた佐々木さん。それでも確信を持っていた佐々木さんは、専門家の声をそれ以上聞くことはせず開発に注力し、2013年に「クラウド会計ソフトfreee」をリリースします。

口コミで広がり大反響

リリース後のサービスは大好評で、会計事務所などの口コミもあり、ユーザー数は順調に増えていきました。リリース前は人の意見を取り入れない方針で開発を進めた佐々木さんですが、今度はユーザーの意見を積極的に取り入れるよう切り替えて、ひたすらソフトの改善に邁進します。

リリースからの3年間は記憶がなくなるほど忙しく、刺激が多い分非常に充実した時間を過ごしていたと語る佐々木さん。フィンテックという言葉が流行り出した時期もあり、時代の後押しも受けて海外からの資金調達も進め、freeeは利用数を増やしていきます。

資金調達累計額161億円

freeeの累計資金調達額は161億円にのぼり、国内では175億円のメルカリに次ぐ2番目の規模になっています。以下に資金調達の推移を記載していますが、これまでの規模の資金調達を達成できた要因としては海外からの投資が大きいようです。

freeeのサービスにいち早く目をつけ投資をしてくれたのは、シリコンバレーの投資会社DCMでした。日本ではSNSなどが流行していた時代に、アメリカ・中国を中心とする世界ではすでに金融関連のネットサービスが注目されており、佐々木さん自身海外の競合他社へ目を向けていたそうです。上場時の株主比率も海外投資家が32%を占めています。

中小企業から大企業や個人にまで裾野は広がる

中小企業の事務作業を自動化する目標は創業当初から変化ありませんが、freeeの利用者は大企業から個人事業主まで幅広いビジネススケールに対応しています。

大企業向けサービスについては2016年みずほ銀行とのAPI連携(システム同士の連携)をきっかけに、2020年には全国にあるほぼ全ての銀行と連携することに成功しています。中小企業がメインターゲットでしたが、みずほ銀行という大手金融機関との連携をきっかけに、比較的規模の大きい中堅企業への普及や、個人事業主への利用も広げるサービスも展開しています。

佐々木大輔は結婚している?子供は?

佐々木さんには小学生になる娘さんがいるようですが、奥さんと共働き家庭であるため、土日はワンオペで子育てに勤しんでいるようです。方針としては、自由。子供への影響を心配してタブレットの使用を制限する親御さんがいる中で、佐々木さんは「ご飯を忘れるくらい熱中できるなら構わない」と捉えています。

また、継続することは常識的に重要なことですが、すでに飽きてしまったことについては無理に続けさせることはせず、興味の赴くままに自由に動いてれば良い、その方がハッピーなのではと話します。

佐々木さん自身「勉強しろ」「こういった仕事に就け」と言われた記憶がないような家庭に育ったそうで、「自由」の使い方を学んでこそ人生が豊かになると考えているようですね。

佐々木大輔のSNS

SNSを調査したところ、Twitterとブログがありました。

Twitter

ブログ

まとめ

30年変わらない会計事務に変革をもたらした佐々木大輔さん。会計ソフトの市場シェアを獲得するも、国内の中小企業全体で見れば数パーセントしか利用されていません。国内での普及拡大に向けた活動や海外進出など、さらなる成長が期待できそうですよね。