山田進太郎とは?メルカリ創業者の経歴/年収/秘話を深掘り!

  • 2022年5月6日
  • 2023年1月24日
  • 社長

山田進太郎とはどんな人物なのか、気になりますよね。山田進太郎さんは、フリマアプリ「メルカリ」の創業者で、2022年現在で日本国内の長者番付8位にランクインする億万長者です。フリマアプリ「メルカリ」は累計出品数25億品月間2,000万人ダウンロード数1億という数値を誇る巨大アプリです。TVCMも多く見られますし、フリマアプリといえば「メルカリ」というのが当たり前になるほど浸透していますよね。

本記事では、そんなメルカリを創業した山田進太郎さんの経歴をご紹介します。山田進太郎さんは、日本で8番目のお金持ちになるほどの経営手腕を持ちながら、自らを「凡人」と表現しています。その真意はどういう意味なのか、学生時代からメルカリの創業秘話なども深掘りしていますので、ぜひご覧ください。

山田進太郎とは

山田進太郎さんは、フリマアプリ「メルカリ」の創業者です。2022年度版の長者番付で日本で8番目のお金持ちと発表されており、資産額は2,419億円にのぼります。トップ10の中では、ファーストリテイリングの柳井康治さんと同い年で最年少となっています。メルカリ自体も2023年に10周年となる若い企業なので、今後ますます成長していくことでしょう。

プロフィール

  • 氏名:山田進太郎(やまだ しんたろう)
  • 生年月日:1977年(昭和52)9月21日
  • 出身:愛知県瀬戸市
  • 学歴:早稲田大学教育学部卒業
  • SNS:Twitter20.2万人、Facebook0.36万人

※2022年4月1日時点

略歴

  • 1996年:東海高等学校 卒業
  • 2000年:早稲田大学教育学部 卒業
  • 2001年:ウノウ設立
  • 2010年:ウノウ売却
  • 2013年:コウゾウ(現メルカリ)設立
  • 2014年:米国へ進出
  • 2018年:東証マザーズ上場
  • 2019年:メルペイ開始

山田進太郎の年収

山田進太郎さんの年収ですが、約5,000万円となっています。2021年6月期での役員報酬が6人で3億円でしたので、きっかり6等分すると5,000万円になります。日本を代表する企業の創業者で、資産額国内8位の人物の年収にしては少なすぎるように感じるかもしれませんね。その原因としては、メルカリ株に株主配当がないからと考えられます。企業が成長段階のため、株主への還元はせず会社にお金を溜めているのだそうです。仮に1%の配当を出すことになれば、山田進太郎さんは1,400億円相当の株を所有していますので、その1%の14億円が年収になります。現時点では、その年収を会社から取ることはせず、さらなる成長に尽力されているようです。

山田進太郎の経歴

海外渡航を計画する男性

ここからは、山田進太郎さんの経歴について詳しく紹介します。

”凡人”であることを認めざるを得ない学生時代

山田進太郎さんは地元の私立東海中学・高校に入学しています。偏差値67の名門校です。弁護士と税理士の息子で秀才として知られた山田さんですが、中学入学以降は下から数えた方が早いほど低い成績でした。全力を出した高校時代でさえ上位100位以内に入ることができず、「出来が違う、敵わない」と挫折を味わったのだそうです。勉強、お金、運動などどれにおいても人の上に立てず、「凡人」であることを無慈悲のごとく痛感させられたと語ります。

ウェブ制作会社ウノウを設立

早稲田大学に入学した山田進太郎さんは、「早稲田リンクス」というメディアサークルに入ります。95年にウィンドウズが販売されて以降世の中にインターネットブームが起きており、山田さんも流れに乗ってインターネットにのめりこんでいました。大学2年時にはサークルの代表も務めていました。

インターネットの魅力を知った山田さんは楽天のインターンに参加します。楽天で働く中でプログラミングを学び、映画生活という最新映画情報を提供するサービスを立ち上げます。映画生活は、のちにチケットサービスで有名なぴあ株式会社に譲渡されるまでに成長しました。

働いていた楽天から内定をもらっていた山田さんですが、自分でサービスを作り上げることにより大きな魅力を感じていたため、内定を蹴り、大学卒業後の2001年にウェブ制作会社ウノウを設立します。

「まちつく!」をリリースし大ヒット

学生時代に立ち上げた映画生活の運営とウェブ制作を続けていた山田さんは、2004年にアメリカへ一度渡っています。現地で知り合った女性と日本食レストランの立ち上げを果たしました。ですが、インターネットを通してより多くの人にサービスを提供したいと考えていた山田さんは、現場仕事が必要なレストランに見切りをつけて、日本に戻りソーシャルゲームの開発に注力するようになりました。

渡米の翌年である2005年に写真共有サービスの「フォト蔵」、2009年にまち育成ゲーム「まちつく!」をリリース。「まちつく!」は500万ダウンロードを超える巨大ゲームアプリに成長しました。渡米をきっかけにやりたいこと・やりたくないことが明確になり、その後の活動の後押しになったようですね。2010年に株式会社ウノウを米国ソーシャルゲーム会社Zynga(ジンガ)へ売却しており、その売却額は数十億円とされています。

世界旅行で見つけた不用品販売

会社をZynga(ジンガ)に売却した後も、運営責任者としてZynga(ジンガ)で活動をしていたものの、2012年に同社を退社します。そして今度は、世界一周旅行へ飛び出します。

世界各国を巡り気づいたことは、生まれた国や環境で生活の差が大きく変わるということ。物乞いやゴミ山から拾った物で生活費を稼ごうとする子どもを目の当たりにし、自分にできることはないかと考えていたそうです。「不要なものを廃棄するのでなく、再販売して誰かの役に立ててもらう」というメルカリのサービスはこの経験から誕生しました。

「まちつく!」といい「メルカリ」といい、山田進太郎さんの新たなアイデアが生まれるキッカケは、いつも海外渡航での経験から来ているようですね。

コウゾウを設立し、「メルカリ」をリリース

世界旅行から戻った山田さんは、早速新会社コウゾウを立ち上げます。いくつかのビジネスアイデアを検討しながら、新会社立ち上げから半年ほどの準備期間を経て「メルカリ」がリリースされました。メルカリをリリースする前には複数のサービスが検討されていたそうですが、当時リリース数が増え続けていたスマホアプリでのサービスであること、消費税のかからないC2C(カスタマーtoカスタマー)のサービスであること、などが条件として挙げられています。そうしてたどり着いたのが、フリマアプリだったのだそうです。

メルカリの開発秘話

アプリ開発

メルカリの開発秘話について深掘りしていきましょう。

斬新なサービスよりも追従者でいい

山田進太郎さんは学生時代、楽天のインターンとして働いていた際に楽天オークションの立ち上げに参画しています。そのため新しいサービスを開発する際は、楽天オークションのようなプラットフォームの役割を担うサービスを理想としていたのだそうです。

ただ、当時はすでにサイバーエージェントの「毎日フリマ」や楽天の「Fril(フリル)」など、大手企業によるフリマアプリがすでに存在していました。それでも山田さんはベンチャー企業が生き残るには、すでに市場がある領域に挑むことと話しており、追従者として別の視点からのサービス提供に成功の確信を持っていたようです。

3分で出品できる手軽さ

山田さんの見立ては見事に的中し、メルカリをリリースしてから1年で400万ダウンロードを達成しました。2022年現在で分かっているダウンロード数は1億を超え月間利用者数は2,000万人国内最大のフリマアプリに成長しています。ちなみに、2位PayPayフリマと3位ラクマはそれぞれの月間利用者数は500万人ですので、2位以下を大きく離して成長している状況です。

そんなメルカリの一番の特徴は、3分で出品できる手軽さです。出品者はスマホで品物を撮影して、必要情報を記載してアプリに投稿するだけです。写真加工や文字入れができる機能も搭載しました。今でこそ当たり前になっている機能ですが、当時としては斬新で誰でもカンタンに出品することができることもあり、短期間でのユーザー獲得に繋がりました。

儲けるよりも譲る感覚

当時のオークションサイトは儲けるためのツールというイメージが強くありましたが、メルカリでは「譲る」感覚をユーザーに持ってもらえる工夫をしていたことも、ユーザー数の増加に繋がったことでしょう。儲けるためには利益を乗せて売らなくてはなりませんが、メルカリでは、フリーマーケットのように自由に金額を決めて、不要なものを「譲る」ような感覚で出品する仕組みになっています。購入する側も、売りつけられる感覚がなく、より自然な形で商品を受け取ることができるようになりました。

ユーザーの快適さを追求、開発側は楽をしない

アプリの裏側にも、ユーザーファーストな工夫がされています。初期のアプリはHTML5という開発言語を利用していたそうで開発側は管理が楽で修正もしやすいのですが、ユーザー側からしたら動作が遅くストレスを感じてしまう開発方法だったのだそうです。

それではいけない、サクサク動いてユーザーのストレスにならない開発方法をしなければということで、全てイチから独自に開発を進めたのだそうです。そのかいもあり、画面のドラッグやロゴボタンを押してホーム画面に戻るなど、ユーザーがやりたいと思える動作を全て実現できるようなアプリの開発に成功しました。手軽で・ストレスなく・誰でもカンタンに操作できる、そんなユーザーファーストな開発が、日本一のアプリに成長させた要因といえますね。

メルカリの海外進出

メルカリは、2013年に創業しましたが、創業1年後の2014年に早くもアメリカ進出を果たしています。アメリカでの飲食店立ち上げや世界一周旅行の経験から、創業当初から世界を見据えた戦略を立てていたのでしょう。結果的にアメリカでのメルカリはダウンロード数2,500を突破して大成功をおさめています。

ただし、進出当初は現地に適したローカライズや人材確保がなかなか進まず、山田さんが日本の社長職を任せてアメリカでの人脈形成に奔走するなど、非常に苦労されていたそうです。国内で得た利益を海外の事業で失ってしまう期間が長く続き、米国での1,000万ダウンロードまで2年弱の期間を要しました。

アメリカに進出したさらに翌年の2015年に英国にて欧州向けのサービス展開を開始しますが、2018年に撤退をしています。自動車や家電企業の世界進出は進んでいますが、インターネットサービスにおいては国際競争が激しく、中々グローバルに展開するのが難しいようですね。

メルカリの現在

メルカリはシニア世代の利用も増えており、利用者の拡大に合わせてアプリだけでなくウェブでも商品の出品や購入ができるようになっています。また、出品者が売上金を、銀行出金を経ずとも直接カフェなど他のサービスに利用できるようにと、2019年に支払いサービスのメルペイをリリースしました。キャッシュレスが普及してきたタイミングでもあるので、メルカリのさらなる拡大の足がかりにもなりそうですね。

理系女子奨学金を立ち上げる

山田進太郎さんは、メルカリとは別に個人の活動として、STEM(科学・技術・工学・数学)への進学を目指す女性学生100人に対して返済不要の奨学金プロジェクトを2021年に立ち上げました。山田さん自身2人の娘さんがいらっしゃいますが、女性のエンジニアが育ちにくいジェンダーギャップを感じていたそうです。私財30億円を投じて、STEM分野で活躍する女子学生を増やしていくことを目指しています。

山田進太郎のSNS

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まとめ

メルカリを創業し、日本で8番目の富豪になった山田進太郎さんですが、海外展開や女子学生のSTEM分野への進学促進など、今なお挑戦し続けていらっしゃいます。今後も国内インターネット業界の牽引役として活躍されることは間違いないでしょう。